主  催:一般社団法人環境資源工学会
協賛(予定):公益社団法人化学工学会、一般社団法人資源・素材学会
開催日時:2024年6月14日(金)9:45~17:40(学術講演会)、18:10~19:30(情報交換会)
場  所:九州大学 伊都キャンパス 椎木講堂 第2講義室
   [住所:福岡市西区元岡744(九州大学 伊都キャンパス内) ]

========= 講演会講演資料 =========

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【特別講演1】「金に富む東青ヶ島海丘カルデラ熱水サイトの成因研究および温泉水・海底熱水から金を回収する試み」
           野崎 達生(JAMSTEC)
講演資料ダウンロード(「環境資源工学」第71巻1号からの転載)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【特別講演2】「海底物理探査の統合解釈:岩石物理モデルによる資源量推定の試みについて」
           大田 優介(JAMSTEC)
講演資料ダウンロード(「環境資源工学」第71巻1号からの転載)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【特別講演3】「海底熱水鉱床鉱石の選鉱における課題と新規選鉱手法の検討」
           相川 公政(産業技術総合研究所)
講演資料ダウンロード(「環境資源工学」第71巻1号からの転載)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【特別講演4】「鉱物溶解特性を踏まえた海底熱水鉱床開発で生じる廃棄物管理に関する予察的研究」
           淵田 茂司(東京海洋大学)
講演資料ダウンロード(「環境資源工学」第71巻1号からの転載)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【特別講演5】「海洋鉱物資源開発に係る国際動向及び法制度について」
           井上真由美(E&E Solutions Inc.)
講演資料ダウンロード(「環境資源工学」第71巻1号からの転載)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【特別講演6】「資源処理プロセスにおける陸上微生物・海洋微生物の活用」
           小山 恵史(九州大学)
講演資料ダウンロード(「環境資源工学」第71巻1号からの転載)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【特別講演7】「第一級アミン化合物を用いた塩酸溶液からのレアメタル選択 沈殿回収」
           若井  暁(JAMSTEC)
講演資料ダウンロード(「環境資源工学」第71巻1号からの転載)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

===== 学生ポスター発表 =====

受付番号:P-1 「炭酸塩生成による海底熱水廃鉱石中の亜鉛(Zn)溶出抑制処理条件の検討」
○川﨑麻未(非学生会員)¹,川島颯太¹,谷 和夫²,野村 瞬²,淵田 茂司²
1:東京海洋大学大学院 海洋科学技術研究科
2:東京海洋大学 学術研究院
【発表要旨】海底熱水鉱石からのZn溶出抑制処理を目的に,様々な条件で炭酸ソーダと反応させ,ZnS溶解速度モデルにより最適な処理条件を決定した。また固体表面分析結果から,熱水鉱石中の可溶性PbSO4がPbCO3に変化することで不動態層として機能し,ガルバニック反応によるZnS溶解の抑制が達成される反応機構を明らかにした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-2 「炭酸イオンを含む坑廃水の凝集沈殿処理におけるMn(II)酸化反応機構の速度論的考察」
○加藤聖也(非学生会員)¹,小原義之²,川原里紗²,淵田茂司¹
1:東京海洋大学
2:(株)日本海水
【発表要旨】Mn(II)を含む坑廃水が生成する国内X鉱山を対象に,実廃水および模擬廃水の中和試験を実施し,Mn(II)酸化反応速度に対する炭酸イオンの影響について評価した。沈殿物のXAFS分析および地球化学モデリングの結果から,溶液中でMnCO3とMnOHCO3-が生成し,Mn(II)酸化速度定数が10倍程度小さくなることがわかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-3 「Pd(II)の選択的沈殿分離と白金族金属の分離プロセスへの適用」
○ 權藤勘太(非会員学生)¹,谷口陽路¹,松岡光昭¹,村山憲弘¹,鈴木智也¹ ²,成田 弘一¹ ²
1:関西大学
2:産業技術総合研究所
【発表要旨】溶媒抽出と比較して低環境負荷な分離法と考えられる白金族金属の選択的沈殿分離プロセスを検討した。廃自動車触媒中のPd, Pt, Rhを対象とし、それぞれの白金族金属に対する沈殿分離特性とそのメカニズムを調べた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-4 「低品位アルミニウムドロスの全溶解を目指したアルカリ溶融処理の効果」
○長谷川立樹(非会員学生)¹,豊桑智也¹,松岡光昭¹,松山憲弘¹,平木岳人²
1:関西大学
2:東北大学
【発表要旨】本研究では、低品位アルミニウムドロスをアルカリ溶融処理した後に水で浸出することによって全溶解することを目指している。アルミニウムドロスの浸出におよぼすアルカリ溶融温度や時間の影響を調べた結果を報告する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-5 「ノーリアを用いた硝酸溶液からのAgの選択的分離・回収プロセス」
○酒井優真(非会員学生)¹, 松岡光昭¹,工藤宏人¹,村山憲弘¹,鈴木智也¹ ²,成田弘一¹ ²
1:関西大学
2:産業技術総合研究所
【発表要旨】ラダー型環状有機オリゴマーの一種であるノーリアを用いたAgの選択的分離・回収プロセスの構築を試みた。いくつかのベースメタルを含む硝酸溶液からのAg+に対する分離・回収能について検討した結果を報告する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-6 「炭素質難処理金鉱石からのシアン金抽出のための前処理としてのAlicyclobacillus acidoterrestrisを含む混合菌によるバイオオキシデーション」
○滝本琉盛(非会員学生)¹,Cindy¹,沖部奈緒子¹,笹木圭子²
1:九州大学大学院工学府
2:九州大学大学院工学府・早稲田大学理工学術院
【発表要旨】炭素質金鉱石に対するシアン化法による金回収に先立ち、通常の硫化鉱に対するバイオオキシデーションの条件に好酸性従属栄養細菌を共存させた。その結果、欠陥型グラファイトが変質しやすく、シアン化による金抽出率が有意に向上した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-7「溶媒抽出法による銀電解スライム硝酸浸出液からの貴金属の分離回収プロセスの構築」
○仮屋連人(非会員学生)¹,門脇空志¹,平井崇太¹,横田晴海¹,新苗正和¹
1:山口大学大学院創成科学研究科循環環境工学分野
【発表要旨】本研究では、銀電解スライム硝酸浸出液の脱銀後の浸出液からの金、白金、パラジウム、ロジウムなどの貴金属及び銅の相互分離に溶媒抽出法を適用したプロセスの構築について検討した結果を報告する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-8「アミン系抽出剤によるニッケル基超合金の酸浸出液からのレニウムの溶媒抽出分離」
○石橋智博(非会員学生)¹,倉掛康太朗¹,紅露瑠星¹,下前祐也¹,諸井克哉¹,新苗正和¹
1:山口大学大学院創成科学研究科循環環境工学分野
【発表要旨】本研究は、アミン系抽出剤によるニッケル基超合金の硫酸、塩酸及び硝酸による浸出液からのレニウムとニッケル、コバルト、アルミニウムなど他金属との溶媒抽出分離について検討した結果を報告する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-9「浮遊選鉱法を用いたもみ殻からの炭素とシリカの分離」
○小島駿吾(非会員学生)¹,阿部博弥²,中安祐太²,柴山 敦¹,芳賀 一寿¹
1:秋田大学
2:東北大学
【発表要旨】本研究では、もみ殻の有効利用を目的に、浮遊選鉱法を用いたもみ殻からの炭素とシリカの分離を試みた。本報ではpHが浮選結果に与える影響を調査した。その結果、pHを酸性~中性に調整することで炭素を選択的に濃縮できた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-10「海水浮遊選鉱における海洋性鉄酸化細菌の利用および黄鉄鉱親水化機構の解明」
○三浦 響(非会員学生)¹,清水佑馬²,牧田寛子²,淵田茂司²,小山恵史³,所 千晴⁴ ⁵,齋藤 貴¹
1:神奈川工科大学
2:東京海洋大学
3:九州大学
4:早稲田大学
5:東京大学
【発表要旨】銅鉱石の浮遊選鉱において海水の直接利用が検討されているが、薬剤の多量投与や実収率の低下が問題となっている。これらの解決策として、本研究では海洋性鉄酸化細菌を用いた海水浮遊選鉱の検討を行った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-11「As(III)およびAs(V)共存系における鉄によるヒ素除去メカニズムの化学平衡モデリングによる検証響」
○山形海斗(学生会員)¹,岩井久典²,小山恵史³,瀬元祐希⁴,正木悠聖⁴,濱井昂弥⁴,所 千晴¹ ⁵
1:早稲田大学大学院 創造理工学研究科
2:早稲田大学持続的環境エネルギー社会共創研究機構
3:九州大学大学院 地球資源工学
4:独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)
5:東京大学院工学系研究室
【発表要旨】坑廃水中のAsの除去機構の理解のため,As(III)・As(V)共存条件下での水酸化第二鉄によるAsの沈殿挙動について検討した.共存条件下ではAs(V)の除去効率が低下したが,これはAs(V)の表面沈殿生成の阻害が起きるためと考えられる.
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-12「チオ硫酸ナトリウムを用いた鉛ー亜鉛選択浮遊選別に関する研究」
○岸 海斗(非会員学生)¹,Gde Pandhe Wisnu Suyantara¹,三木 一¹
1:九州大学 地球資源システム工学専攻
【発表要旨】チオ硫酸ナトリウムを抑制剤として鉛ー亜鉛浮遊選別試験を行った。浮遊試験、表面分析の結果から、アルカリ性pH、適切な粒子径において閃亜鉛鉱を抑制し、選択浮遊選別を行うことが可能であると示された。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-13「電気パルス法によるリチウムイオン電池正極活物質層の剥離性低下の要因の把握」
○栗原嵩寿(学生会員)¹,成田麻子²,小板丈敏³,所千晴³ ⁴,
1:早稲田大学大学院 創造理工研究科
2:早稲田大学持続的環境エネルギー社会共創研究機構
3:早稲田大学理工学術院
4:東京大学大学院工学系研究科
【発表要旨】電気パルス法によるリチウムイオン電池正極材の集電箔からの正極活物質層の剥離において,剥離性低下を引き起こす要因を把握した.結果より,正極活物質層中の電解質成分(LiPF6)の加水分解が剥離性低下に寄与していることが示唆された.
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-14「石油精製廃触媒のバイオ脱油試験」
○楢畑幸平(非会員学生)¹,沖部奈緒子¹
1:九州大学院工学府
【発表要旨】本研究は、石油精製廃触媒の微生物学的脱油処理を目的とした。石油分解細菌6株および Biosurfactant生産細菌 1株の計7株を用い、pureまたはmixed cultureにおける脱油効果を評価し、その機構解明を試みた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-15「鉱山由来Mn殿物を活用したMn/Zn含有坑廃水の連続通水処理」
○黒木郁也(非会員学生)¹,沖部 奈緒子²
1:九州大学院工学府資源処理・環境修復工学研究室
2:九州大学工学研究院
【発表要旨】本研究は、Mn/Zn含有坑廃水を生物化学的に連続処理することを目的とした。撹拌リアクターに国内某鉱山より採取した生物活性のあるMn殿物を充填し、金属除去効率の評価およびその機構解析を試みた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-16「ニッケルラテライト鉱のバイオリーチング及び有機酸リーチングに関する研究」
○近藤彰太(非会員学生)¹,沖部奈緒子¹
1:九州大学
【発表要旨】本研究では、難溶解性ニッケルラテライト鉱からのニッケル浸出を目的とした。より環境負荷の低いラテライト鉱の湿式製錬法として、還元型バイオリーチングや有機酸ケミカルリーチングの有効性を検討した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-17「PAXの光分解反応に及ぼす鉄ナノ粒子と過酸化水素の影響に関する研究」
○大村優斗(学生会員)¹,Gde Pandhe Wisnu Suyantara¹,三木一¹
1:九州大学大学院工学府   資源処理・環境修復工学研究室
【発表要旨】鉄ナノ粒子と過酸化水素を用いて、紫外線照射下でPAXの光分解実験を行った。その結果、有意な分解度の上昇が見られた。これは、鉄ナノ粒子の鉄イオンと過酸化水素が反応して生成されたヒドロキシラジカルによるものだと推定された。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-18「石油精製廃触媒からのNi、V回収に関する研究」
○山本紗愛(非会員学生)¹,沖部奈緒子²
1:九州大学大学院工学府共同資源工学専攻
2:九州大学大学院工学研究院 地球資源システム工学部門
【発表要旨】本研究は、石油精製廃触媒からのNiおよびVの選択的回収を目的とした。環境負荷の低い金属浸出剤として有機酸の有効性を評価し、各金属の選択的沈殿を試みた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-19「廃棄鉄澱物を活用した新規バイオスコロダイト(FeAsO₄・2H₂O)生成法の開発」
○木村一真(非会員学生)¹,沖部奈緒子²
1:九州大学工学府共同資源工学専攻
2:九州大学工学研究院
【発表要旨】本研究では、バイオスコロダイト生成における新たな鉄源として、坑廃水処理場で生成した廃棄鉄殿物の有用性を検証した。鉄澱物がスコロダイトの生成速度および結晶性に与える影響を評価し、その機構解明を試みた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受付番号:P-20「鉛含有銅精鉱からの選択的鉛浸出に適した浸出剤の選定」
○佐藤克哉(非会員学生)¹,Jeon Shanghee¹,芳賀一寿¹,Labone L. Godrilwe¹
1:秋田大学大学院国際資源学研究科
【発表要旨】本研究では、銅精鉱からの不純物除去技術の開発を目的に、鉛の選択浸出に適した浸出剤の選定を行った。硫酸鉛及び銅鉱物標本を用いた模擬試料の浸出試験では、アミン系浸出剤が鉛を選択的に浸出できることを確認した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー